=児童文芸新人賞受賞作品=
|
福音館土曜日文庫
『虹へのさすらいの旅』
1983年11月4日 発売
芝田勝茂・作
和田慎二・画
発行 福音館書店
¥1,575円(税込)
[ISBN] 4-8340-0949-1
amazon
bk-1
2002年2月。『ドーム郡ものがたり』とともに復刊交渉開始
2004年1月小峰書店より復刊。
|
『ドーム郡ものがたり』の続編。600枚の長編。1984年、児童文芸新人賞受賞。
あらすじ
広大なアイザリアへと舞台を広げ、戦争と平和、心の強さと弱さを描く。
|
◆『ドーム郡ものがたり』発行から正確に2年後。続編としての長編ファンタジーである本作が発行され、『ドーム郡小史』の第2作として、読者からもあたたかく迎えられた。翌年春、スキーキャンプをしていた栂池高原のロッジ「ホワイトビュー」に、電話があった。「あなたの作品が、第13回児童文芸新人賞に選ばれました」と。子どもたちとのキャンプの現場で、カウンセラーたちから祝福されて、わたしは幸せだった。受賞式…忙しい中かけつけてくれた和田慎二さんたちが見守る中でわたしは「アジアのファンタジー作家、と呼ばれるようになりたい」とスピーチした。うーん。今もその想いには変わりはないんだけどなあ。…そして、首相官邸での総理大臣(当時は中曽根康弘)主催「文化人パーティー」にまで招待された。だがしかし。やがて『ドーム郡ものがたり』とともに、絶版という過酷な運命をたどるのである。
|
書評リンク
・『虹へのさすらいの旅』は、壮大な長篇ファンタジーである。「ナルニア国」のような想像上のアイザリア国が舞台であり、理想郷トープ・アイザリアと対比されて、構想も大である。国籍不明のカタカナの名詞が煩わしいが、西欧的で巧妙・闊達な語り口に支えられて、波乱に富んだ物語世界が展開される。テーマは一貫して、戦争を惹き起こす人間悪を追求して、思想性も高い。わが国の児童文学は、稀有な才能を得たといえよう。
(児童文芸1984年07月号)
※ えへへ。こんなにほめてくれてたんだねえ。…児童文学者協会でも新人賞の最終候補にノミネート。
・『虹へのさすらいの旅』は「ドーム郡ものがたり」の続編にあたるスケールの大きな作品で、こうした架空物語を描く作者の出現に注目した。卓越した構想力とストーリー展開によって読ませはするが、この架空世界に読み手がどこまで入って行けるかとの疑問もあって、多くの支持を得るには至らなかった。
(日本児童文学1984年07月号)
※わたしは、受賞をきっかけに児童文芸家協会に入会した。
「BOOKLOG」のブックレビュー 
|