ドーム郡シリーズ1 ドーム郡ものがたり
=2003年6月。22年ぶりに改訂復刊。=
芝田勝茂・作、佐竹美保・画、発行・小峰書店
[ISBN] 4-338-19301-8
2003年6月 発売 ¥1,890円(税込)
- = あらすじ =
- 古い時代、ある地方にあったドーム郡という幸せな場所に起こった危機を、一人の少女が救っていくというファンタジー。 子どもから大人まで感動を与える一冊。 81年福音館書店刊を改稿、挿画も新しくした改訂版
- = PostScript =
-
こんなこともあるのだ、と思う。
『ドーム郡ものがたり』がかえってきた。
みなさんのおかげです。ありがとう。
どうぞ、手にとってごらんください。
そしてお子様に読ませてあげてください。
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2002年6月13日「近況」より
このホームページを開いている理由のひとつは、読者のひとたちに、みなさんに、この報告をしたかったからです。お待たせしました。ほんとに、長い間、お待たせしました。でも、『ドーム郡ものがたり』を書いて、20年目に、この報告をすることができて、とてもとてもうれしいです。『ドーム郡ものがたり』、再刊が決まりました。復刊ドットコムからではありません。福音館書店からでもありません。今はまだ、これだけしかお教えできません。でも、1年以内に、再刊できます。このお知らせ、たくさんの方に見てもらいたいです。でも、こっそりとまず、ここに書きます。 刊が決まったのは、みなさんのおかげです。ほんとうにありがとうございました。
(2002年6月13日「近況」より)
2003年2月11日『近況』より
ずっと予告ばかりで申し訳ありませんでした。『ドーム郡ものがたり』は、リニューアルされてこの6月に発売されます。たぶん、かつての読者の方々は、「昔のまま」の姿での再刊を期待されていると思いますが、作者としては、そのことももちろん大きな動機ではありますが、今のひとたちに、新しい読者たちに手渡すために、最良のかたちは何かと考えたあげく、若干の文の変更、文体の変更を行いました。より読みやすくなったはずですし、たぶんほとんどの方が違和感なく受けとめてもらえると確信しています。その「若干の手直し」をしながら、『ドーム郡ものがたり』をもういちどなぞりながら、さまざまなことを考えました。これが日本のハイファンタジー草創の時期に書かれたものとしての、高いレベルを持っていることに、ささやかな誇らしさを感じました。20年間、ほとんどふれないできた『ドーム郡ものがたり』……それはほんとうにわたしの「意識」からもなるべく遠ざけていたほど、疎遠になっていました……を、なぜか今、ふたたびこうして味わうことになるまでのここ数年のわたし自身の変化を思うと、こうして再刊するのはやはりもう、わたしの考えとかいうちっぽけなものが決めることではなく、ある大きな流れのなかで、自然に「そうなってきたのだ」としかいいようがないような気がします。今はほんとうにすなおに、『ドーム郡小史』のつづきを書いています、と、ここにも書くことができるのです。とにかくそんなことで、再刊まではきっと、あっという間だと思います。これから、新しい本になるのを、わくわくしながら見届けていきたいと思っています。
(ゲラ初校を送った日に)