アスターシャ、どこ?
芝田勝茂・作、梶山俊夫・画、発行 あかね書房
[ISBN] 4-251-04004-X
1995年6月5日 発売 ¥999(税込)
- = あらすじ =
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どどどどどっ…!
地響きとともにやってくる!
あれがうわさの無敵恐竜、フルールかあさん!
- = PostScript =
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ものすごい絵本。パワーがあって、エネルギッシュ。これを、たった二日で書きあげたなんて、今でもふしぎ。
朝日新聞の読書欄で、女優の富士真奈美さんにとりあげてもらった。最後がすごいことになるので、いわゆる課題図書であるとか、推薦図書にはならなかった、とわたしは思っているのだが、妻にいわせれば「下品だからよ。」と、あっさり。下品じゃないっ!
もっとも彼女がこの作品を嫌っているのは、自分がモデルだろうといわれたからなのだが、彼女とは似ても似つかないですよ…ん?…んん?。まあとにかくフルールはわたしは大好き。アスターシャも好き。ブルールはもちろん好き。
わが家のアスターシャこと、娘が小学校の一年生のころでした。彼女を背中にのせて、「どっすん、どっすん、どっすん!」と、揺らしながら「フルールがやってきたあ!」とお話してあげたことが、この絵本のもとになった。…わたしと娘の、黄金時代、だったなあ…。
- = 書評 =
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富士真奈美さんが読む今月の一冊『アスターシャ、どこ?』〜子育ては子を探す旅〜元気の余っていた昔、この私もくしゃみひとつで、冷蔵庫の上の空き箱や小ナベをがらがら落としたことがあるが、この過激な恐竜母さん、フルールにはたまげた。フジモリ夫人も真っ青である。フルールのいびきがきょうも恐竜の丘に響く。昼寝から…略…そうなのだ。どだい、子育てとは野越え山越え、子どもを探す旅のようなものだと思う。神代の昔からそうなのだ。…絵も会話もおもしろく、子どもたちに話して聞かせ、反応を楽しみたい絵本である。(朝日新聞家庭欄1995年08月28日)
なにしろ、いきなり地面を揺らすような恐竜のいびきから始まるのだから、意表をつかれてしまう。…太古の恐竜の世界を舞台に、園山俊二の漫画『ギャートルズ』をも上回る迫力とバイタリティーで展開するナンセンス童話だ。梶山俊夫のイラストもユーモアで笑える。(幼児から)(産経新聞書評1995年07月01日)
でっかい、おおらかなお話で、腹の底から笑えます。(信濃毎日新聞1995年06月25日)