ふるさとは、夏 (福音館文庫)
ファンタジーの絶品!初版のままのかたちで文庫として復刊。たくさんのひとに読んでほしい!
芝田勝茂・作、小林敏也・画、発行・福音館書店
[ISBN] 4-8340-1973-X
2004年5月20日 発売 ¥788円(税別)
- = あらすじ =
- 夏休み、父のふるさとを初めて訪れたみち夫は、そこでひとりの少女に出会う。バンモチという伝統行事の晩、どこからともなく飛んできた一本の白羽の矢。その謎をめぐって二人の前に神様たちが次々と現れて…。再刊。
- = PostScript =
- 1990年に単行本として出版された本書は産経児童出版文化賞を受賞、その後絶版となり、小林敏也さんの尽力で1996年にパロル舎から復刊され、現在に至っていたものが、今回初版のままのかたちで福音館文庫として復刊されました。帯には「ファンタジーの絶品!」とあります。 2003年秋に、本書の舞台「五尾村」のモデルとなった旧鹿島郡余喜村・現石川県羽咋市・余喜地区の公民館が主催した「ふるさとまつり」で、有志の方々約60名の参加で舞台公演が行われました。3人の少女たちによって演じられたみち夫、ブンガブンガキャー(今は掲示板の常連さん!)や神様たち(なんと公民館の館長さんまで出演)など地元の方々の作品そのままの方言によるお芝居は、オリジナルの歌とともにほのぼのとした空間をかもしだし、当日の地元テレビにもニュースとなって(なんとわたしの講演まで…汗…)放映されました。郷土の作品を、郷土の作品として正当にあつかってもらえたと、うれしく思っています。 なお、パロル舎の改訂版とのちがいは、基本的には二箇所です。みち夫の「父」の発言と、最後の部分。初版をそのままのかたちで文庫版にすることにしたことに他意はありません。最初はこうでした、ということをすなおに出すことに抵抗がなくなった、ということかな。 あらためて手にすると、小林さんの挿絵がこんなに入っていたんだ、とつくづく思います。豪華です。 それを見ていくだけでも楽しい。
- 文庫版を契機に、わたしの読者だけでなく小林さんのファンも増えてくれればいいなあと切に願ってます。
- 余喜公民館より、左コンテンツメニュー>「地域情報」>「本題」で「ふるさとは、夏」特集が閲覧できます