2003年12月30日
★ひさびさに本の紹介。★

★ひさびさに本の紹介。「活字力全開(フルパワー)」と銘うって、講談社YA!シリーズが刊行された。『都会のトム&ソーヤ』(はやみねかおる)『満月を忘れるな!』(風野潮)『NO.6』(あさのあつこ)『チェーンメール』(石崎洋司)の4冊。

●『都会のトム&ソーヤ』はホームズとワトスン君の中学生版コンビによる現代感覚探偵小説。なぞのゲーム・クリエーターを追いかけてテレビ局に侵入の、若干スラップスティック風喜劇。

●『満月を忘れるな!』忘れるとどうなるかといえば、猫に変身してしまうという少年が主人公なのだが、この年頃の男の子の気持ちというか感覚というか、ほんとに上手に描きますねえ風野さん。

●『チェーンメール』は女子中学生数名(どの子も存在感がある)がメールでロールプレイをしていく、そのプロセスがスリリング。

●『NO.6』は、近未来社会のうさんくさい理想都市が舞台のSF。SFで近未来を描くには、国家というものをどう考えるかがどうしても問われる。いろんな問題を<なし>にして、局部的な<未来>だけを描けるわけではないだろう。どの作品も、かなり軽い文体で、シリアスな状況を突っ走る。いまはそういう時代なのかもしれない。饒舌であること、とりあえずはそこに活路を見出そう。

…さて、つぎは講談社青い鳥文庫・松原秀行さんの最新刊●『パスワード地下鉄ゲーム』。絶好調ですね、もう。巻末で、「駄洒落を馬鹿にするな!親父ギャグこそことば文化の基本!」と高らかに宣言しておられます。そのとおりです!言葉遊びこそは、万葉の昔からわたしたち人間の特権。古今・新古今の目くるめく世界は、日本人の誇り。 講談社青い鳥文庫ファンクラブ2003年10月の号外で、「わたしのおすすめ本・ベスト3!」に松原さんは『ドーム郡ものがたり』をあげてくださいました。「ぜひとも読んでほしい一冊。まさに心がふるえるような、正真正銘の名作です」ありがとう、松原さん。あなたの『竜太と青い薔薇』も、ついに青い鳥文庫から復刊されました。おたがい、復刊シリーズがんばりましょうねっ。

★ちょっと年令がさがって、小学校中学年から読めるのがポプラ社からの<おはなしフレンズ!>シリーズ。
その@は富安陽子さんの●『竜の巣』。すばらしい挿絵、と思ったら、小松良佳さん、そう、『マジカル・ミステリー・シャドー』のよしかさん。まぎれもなく、児童文学挿絵界の新しいスター誕生、といったところ。このお話は、<竜の巣>にまぎれこんでしまったおじいさんの体験談。う〜ん<竜>にはわたしはもっともっと幻想を持っているのだけどね。昔話を聞いてるみたいな楽しさにあふれている物語。

そのAは舟崎克彦さんの●『モンスター学園』西洋モンスター(の、子どもたち)大集合というぜいたくな顔ぶれで、お楽しみに。これはね〜やっぱり子どもたちといっしょに読みたい本。いろんなモンスターの話しながら。舟崎さんの文は、注意深く読むとどの一行にも新しい発見がかくれている。しかし現代に生きるモンスターたちも大変だ。

最後は北川チハルの●『そらいろマフラー』(岩崎書店)。<ことばをしゃべれない>ノンちゃんと、小2の姉のナナのはなし。処女作『チコのまあにいちゃん』での作者の視線は今回もノンちゃんをのびやかに描いている。<ハンディを負った子>への<等身大の目線>。これが北川チハルのすごいところだ。もっともっと夢がふくらんだ物語もぜひ読ませてほしい。

★というところで、2003年発売の各作品を大急ぎで紹介しました。知り合いの作家たちも多いのですが、「むずかしい時代だなあ」とも思います。つまり現実の<読み手>である子どもたちと、なんとか切れないように、みんながんばっているのだなあ、と。ひと時代前は、ある種の描き方を見ると、「あ、もうこいつだめ〜」と思う作品がいっぱいあった。なんだかじぶんの<お説教>を書くための作品だったりね。上に紹介したのは、さすがにそういうことはありません。たしかに文中に「ニーチェ」や「マクベス」が出てきますが、でも、それを押し付けているわけではない。そのあたり。

2003年12月10日
★(12月10日)★

★某月某日。はじめて塩釜オフ会。11名参加。天候に、そして人に恵まれる。
★某月某日。某新人賞の選考委員を辞退。とっくに辞退したつもりでいたのに。
★某月某日。終日筋肉痛。階段をのぼるのがつらい。でも気持ちいい痛さ?
★某月某日。小峰書店より。「ドーム郡シリーズ2『虹へのさすらいの旅』改題『虹への旅』発売は1月15日頃となります。」とのこと。同日。福音館より。『ふるさとは、夏』文庫版の発行は来年5月です」とのこと。

★某月某日。首相のイラク派兵宣言。外相をはじめ、この決定を行った連中のどこか「気持ちがここにない」顔つきが非常に印象的だった。自分で正しいと思っていないことをやるとき、無理やり自分でそれを「これしかない」と思いこもうとしている、そんな顔を公にさらすと、こういう顔になる。某宗教団体政党支持者も、そして前回の選挙でこの政権に投票したものも、二度と「平和」という言葉を口にするな。みんな同じ顔をしている。「金だけだせばよいというわけにはいかない」だと。金だけでもどうしようもなかったのに軍隊まで出す。自衛隊が行くところは、<戦後処理>の場ではないのだ。単なる<戦場>にすぎない。つまり戦争をしにいくだけのことだ。すなわち人が殺されるということだ。「石油利権と追従外交」という<国益>のために。国民はそれを先の選挙で支持した。それはそれでひとつの方向ではあるだろうさ。ああいう顔を選択したということだ。みんな同じ顔をしている。

★某社の編集者と会う。未完成の原稿について話す。<これではどうしようもない>といわれる。<芝田勝茂らしい>といわれる。初稿でいわれることはいつもこれだ。自分がいいたいこと、それをだれもが見ることのできる<活字>にまでもっていくということはなんて大変なことなのだろう。いったいいつになったらもうすこし上手になるのだろう。……他人にわからない…伝えられないことをいっぱい抱えているのです、わたしは。わたしも。

★印象に残った話。某作家が書いていたという話「外国人に、ただひとつの日本語を教えるとしたら、あなたはなんという言葉を教えますか?」その作家の答えは「勇気」だったという。わたしはちがうな。翻訳できることばではなくて。そのとき浮かんだのは<思いやり>でした。もしも相手が外国人の子どもだったらまたちがうことばだったと思うけど。みなさんは?

★某月某日。「ヨルノコドモタチ」の2番の歌詞ができたのでジアコギのタクにメールした。
★某月某日。小峰書店から待望の『虹への旅』の表紙絵画像が届いた。すばらしい。早速けんちに送った。早くアップできるといいな。
2003年12月7日
★はじめてのオフ会★

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★ネット人もするといふオフ会をしてみむとて、するなり。……オフ会というのは、おたがいに会ったことがない掲示板で話している人たちが、いったいどんな顔をしていて、どんな雰囲気の方たちなのかというのをじっさいにこの目で確かめる、ということなのですね。それはほんとに楽しみなことでした。わたしも前の日はわくわくでした。
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★しかし、わが「塩釜オフ会」は、ただ会って話をする、というのではなくて、雨がふるであろう(笑)川原で、まだそういうところで試したことのない「塩釜」なる料理をやってみよう、鍋もしてみよう、マシュマロも焼いてみよう、という、やることがいっぱいの大変忙しい会であったわけです。

★ですからわたしの参加も添え物みたいなもんだったのですが、いつもどこかで仕切っているわたし(笑)としては、saoriとミヤコさん、およびまゆまゆの<先発>機動部隊の見事な働きにただただ驚いていたわけでした。丸投げしてよかった〜。

★結局ぜんぶで11人が集まり、わいわいいいながらいろんな鍋や塩釜、そして桂さん手製特性のすばらしいクッキーやら、笹の葉茶にマシュマロと、楽しく食べたり飲んだりしまして、あっというまに夕方になりました。一部の方を池袋のジアコギ路上ライブにお連れして、わたしはそれからジアコギのタクくんと飲みまして、楽しい一日が終わりました。
★広島、大阪、そして関東一円からの参加、という、なかなか規模の大きい(?)会だったのだなあ〜と思いましたが、どの方もすてきな個性で、楽しい、というよりはとてもおもしろい一日でした。オフ会で創作のヒントをもらえるとは思ってもみませんでした(笑)。

★パンフもつくって、当日はじつはすべてを仕切っていたsaori(たぶんみんなsaoriにあいたかったんだよね)、まゆまゆの作ったダンボール・オーブン、ミヤコさんの石釜&アイザリア文字ペンダント、桂さんのクッキー、ekoさんの大吟醸&それはかわいいお嬢さん(そっちがあとかよっ)、マシュマロを買いにいったきり帰ってこないやもさん、果敢にインタビューするみーなさん、来たとたんに青空がどよ〜んと曇って<やっぱり……>と思わせてくれたけんちと黒石さん、 みんなどうもありがとう。おかげでとても楽しい一日がすごせました。物書きとして、読者の方とこんな会がもてるのは幸せなことです。がんばろうと思いました。また、こんな楽しい日がすごせるようにするためにも。

shiogama_l.jpg塩窯と笹の葉茶

nabe1_l.jpgキムチ鍋うどん
masyu_l.jpgマシュマロ
cake_l.jpg桂さん手作りケーキ
cookie_l.jpg桂さん手作りクッキー
pizza_l.jpgまゆまゆさんのダンボールオーブンピザ