「ヤコブへの手紙」

先日「ヤコブへの手紙」という映画を観ました。この映画にはとても感動した。
まず、短い。こんなにはやく終わっちゃっていいの?というくらいあっという間に終わる。だから忙しい大人におすすめです。そんなどうでもいい感想はもとより映画の本質に触れていることにしましょう。この頃、メールでのやり取りばかりで、誰から届いても同じ文字同じ書体で個性が感じられない。本当に表面だけの表現で、本当に言いたいことはもっと、その言葉の裏側にあるのに、その言葉に付随する様々な要素に秘密が隠されているのに、メールでテキストになったとたん隠れてしまう。本当に嬉しいのはそのひとらしさが手元に届くこと。会えたときと同じくらい感激してしまう。そしてその瞬間だけでなく、大切な手紙はずっと持っていることができる、ずっとそれぞれの場所にしまっておくことができる。
ストーリーの展開はもとより、映像の美しさ、心理描写に的確さが美しい映画だ。
製作国 フィンランド

監督 クラウス・ハロ
出演 カーリナ・ハザード (Leila)
  ヘイッキ・ノウシアイネン (Father Jacob)
  ユッカ・ケイノネン (Posteljooni)

「The CONCERT 」


ラテン系なテイストを放ちながら、じつはロシアを舞台にした映画だった。監督はルーマニア人。
どちらかというと、ハチャメチャ感満載の展開。しかし其処に来てラストのチャイコフスキー ヴァイオリン協奏曲は圧巻。できすぎている感はありながら。心の肝をほぐされてゆく。しかし本当の指揮者が見たら怒るだろう、本当の演奏家が見たら泣けるだろうか。20年ぶりに集まってリハーサルも無しに コンチェルトなど形になるはずはないのだから

監督:ラド ミハイル
キャスト
アンドレ フイリポフ指揮者:アレクセイ グスコフ
ヴァイオリニスト アンナマリ:メラニー ローレント