アクアリウムの鯨
 


飛び散るしぶきを 君にかけて
青い大きなアクアリウムの
シャチがいま 水に潜るよ

君は彼にねらわれている
声のないMessage
ほらいま 聞こえてこないか

ウエットスーツのトレーナーが
黒い大きな背中にまたがり
ジャンプするたび
客席わき上がる声

こんなふうに仲良く
ヒトとクジラが泳ぐ時
優しさと いとしさと 大きさと 強さ
気づかされてしまう

「どんなふうに 生きてゆけばいい?」
僕の問いに 彼は答えた

あるがままに 生きてゆくこと
あるがままに すべての生き物
ともに生きてゆくための未来
見えた気がした

 


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